解毒点滴とホタルの夜

台北3日目。朝9時に、山田さんと一緒に台北駅を目指す。山田さんは友人から頼まれた電車のチケットを買いに。私は26日の移動(台北−埔里)のバスチケットを買いに。
山田屋からは中山地下街を通って徒歩で台北駅へ行ける。F字型に展開している地下街のZ5出口が、國光客運・東站なのである。日曜日の移動なので混雑するのではと心配。そこで早めにチケットを買ってしまえというわけ。天気予報では、金曜日の夜から天気が崩れ、土曜日は雨で、日曜日には回復するという。バイクに乗る予定の私にとって天気はとっても大切な情報だ。
思えば3月・4月に屏東に居たとき、傘を使った記憶がほとんど無い。南部は雨が少ない?乾期がある?それとは逆に、北部の台北は雨が多いようだ。うかつであった。

さて本日の予定。
チケットを買ったその足で、台北ナビのオフィスに「出勤」。調べ物をしたり原稿を書いたりしているうちに、約束の12時になった。なんの約束かといえば、ズバリ「点滴」。
前回の台北旅行で私はナビにマンガレポートを書いている。それが
美白点滴
日本よりはるかにリーズナブルな価格に「またやりたい!」と叫ぶ私。その言葉通り、もう一度トライ。今度は違うところで違うタイプのものを試そう、と友人に同行をお願いしたのである。内容は、解毒点滴250cc、定価4000元。他にも毛穴の開きが直るとかほっぺたの線(巨人の星の飛雄馬のように横線がでるのだ)を直すのに、顔への注射も勧められたがこっちはパス。15000元という価格もさることながら、顔に注射をするなんて恐怖心の方が先に立つ。
今回はおとなしく解毒点滴だけにする。所要時間はちょっと長めの2時間半。寝心地のいいベッドでぐっすり昼寝をしている間に終了。解毒作用というだけあって、施術の後はものすごく尿が出た。そしてのどが乾く。気づけば、膝下の足のむくみが無くなっているし、肩こり、腰痛も楽。
台湾の美容点滴、もっといろいろ試してみたくなってきた。どう考えても日本でやるより安いし、旅では体力の限界まで活動しがちな私にとっては、滞在中に1度は組み込みたいメニューだ。

本日2個目のイベントは、十[イ分]の炭坑博物館。夜に出発してホタルを見るバスツアーに参加することになったのだ。実は、私が住む家のそばでもホタルは見られる。庭に迷い込んできたホタルを見つけることもしばしば。でもね、あんなにたくさんのホタルがいっぺんに光っているのを見たのは生まれて初めて! 真っ暗な線路の上を走るトロッコに乗って眺めるホタルの光は幻想的! 実のところ、トロッコの車両は座席が堅くて、牽引される時の振動がすごくておしりが痛いし、真っ暗闇をガタゴト進んでいると「いったいどこへ連れて行かれるの?ひょっとして、地獄?」という一種の恐怖に包まれるのではあるけれど。でも、まっくらでなければホタルが光るところは見られないし、草むらのあちこちで点滅したり、ふわ〜っと飛んでいる姿を見ると、その美しさにうっとり。恐怖は吹き飛び、二度と忘れられない光景となった。夢の中でリアルに再現できそうな、五感に訴えかける体験だった。
ロッコに乗る前には、ホタルの生態を教えてくれるスライドショーがあり、終わった後には、願い事を書いて空に上げる「天灯(ティエンダン)」。天灯は、紙でできた小型の気球。
ふわーっと天に昇っていくその姿は、空にのぼっていくクラゲのよう。とってもキレイ。
雨にも降られず、星がまたたく夜空にのぼっていく天灯火を見送って、とても幸せな気持ちになった。

この日覚えた言葉。
好棒(ハオパン)!「すご〜い!」という時に使うことば。
この日覚えたフレーズ(天灯に書いてみた)
想要常来台湾(シャンヤオツェンライタイワン) しょっちゅう台湾に来られますように!