ジョケイカゾク

 春分の日のワークから戻ると、母から電話が。2〜3日前には「手術の跡*1が痛むから、検査予約を1ヶ月早くしてもらった」という連絡があったばかり。今度はなに?と思っていると「おばあちゃんが熱を出して入院した」という。
 ええ〜っ。昨年の大腸がん手術が成功し、元気にしていると思っていた祖母が。
 事情がよくわからず不安がつのるので、取り急ぎお見舞いにでかけることにした。病院は私の実家がある我孫子。滞在型と称し長期入院が可能なのだが、その代わり、夜9時以降は看護師さんがいなくなるため、家族が泊まり込みをしている。とっても不便なしくみの入院である。聞けば去年までは完全看護の入院体制だったが、つい最近方針を変更したらしい。
 電車とバスを乗り継ぎ2時間半、病院の玄関で、父とバッタリ出くわした。二人して、祖母の病室へ行くと、祖母は「4日ぶりのゴハン」を食べているところだった。痛みや熱があって、食欲がなかったらしい。点滴をすれば食べずとも栄養は取れるわけだし。
 それでも、ゴハンを喜んで食べている姿、ぺらぺらと今の症状を自分で説明してくれる姿に、ほっと一安心。急に悪くなったとか、危ないというレベルではなさそうだ。といっても、離れて暮らしている以上、チャンスがあればどんどん会いに行った方が良い年齢。行ってよかった。

 途中、祖母につきそう母を置いて、父と二人でお墓参りへ。
 私の実家の敷地には2件の家が建っている。ひとつが我が家。もうひとつは、母の弟(長男)の家。祖母は、長男の家に同居している。もっとも近しい親族が母の系列なのだ。だから、お墓参りは、母方の祖父のお参りだ。私は父の名字を名乗っているが、ひんぱんにお参りするご先祖は、母方。母の実家の名字なのである。

 先に亡くなった祖父に、「今は、ばあちゃんを呼ばないで」とお願いし、お墓を掃除してお花を飾ってお線香を立てて、お参り終了。
 そういえば、これまで自分から率先してお墓参りをしたことはなかった。やってみるもんだなあ。
 昔の人は、「お彼岸はこの世とあの世が近くなり、行き来がしやすくなる時期」と考えていたそうだ。ちゃんとメッセージが伝わっていますように。

*1:2005年8月に乳ガンの手術、2006年3月まで放射線と抗ガン剤治療で長期入院をしていた